いなほの本棚

ASD女子大生の読書記録

『こころが晴れるノート』やってみた【認知療法】

最近気分が落ち込んでつらい…なんだか毎日に疲れてしまった…

お疲れ様です。努力家で優しいあなたのことだから、がんばりすぎちゃったんですよね。

そんなあなたに贈りたい本。それが『こころが晴れるノート』です。

この本で紹介されている認知療法のワークを通して、いつも張り詰めてがんばってきたあなたに、ちょっとでもリラックスしてほしいんです。

〈目次〉

書籍情報

  • 題名:こころが晴れるノート うつと不安の認知療法自習帳
  • 著者:大野祐
  • 出版:創元社
  • 発行:2003年3月20日

認知療法とは?

私たちはみんな違う世界に生きています。個人個人が「思い込み」という眼鏡をかけて物事を見ているからです。

これはつまり、あなたの「思い込み」を変えれば、違う世界が見えてくるかもしれないよということ。

認知療法はその「思い込み」を自覚することで修正し、あなたを生きやすくする方法のひとつです。

自動思考

「思い込み」のことを、本書では「自動思考」と呼んでいます。

本書はこの自動思考による認知の歪みを整えることを目指します。自動思考は根拠のない感情的なものが多く、余計な不安やうつを招いてしまいがちだからです。

説明だけじゃわかりにくいので、実際に私が本書で紹介されている自動思考のワーク(43~69ページ参照)を簡略化してやってみます。

あなたも私と一緒に自動思考のワークをやってみてください。少しこころがラクになりますよ。

自動思考のワーク

1、状況

気持ちがマイナス面に大きく動いたときの場面を詳しく書きます。

私は拒食症(摂食障害のうち、食べることを極端に拒む精神疾患)で、最近「昼ごはんを食べ過ぎた」ことに激しく動揺してしまいました。

・昼ごはんを食べ過ぎた

→両親とランチにそば屋に行ったが、そばが口に合わなかったので付け合わせの天ぷらを代わりに食べた。昼ごはんの時間が遅かったのでお腹がすいていて、思ったよりたくさん食べてしまった

2、気分

そのときの気分を一言で表現します。また気分の強さの度合いをマックス100%として書き込みます。

不安 80%

罪悪感 50%

怖い 90%

3、自動思考

書き出した気分を体験したときに感じたことを、心のままに記入していきます。

・不安…天ぷらを食べ過ぎて、お腹を壊してしまうんじゃないか。油物だから、あとで気持ち悪くなってしまうのではないか

・罪悪感…カロリーの高いものを食べてしまった。朝ごはんは普通に食べたのに。

・怖い…天ぷらは高カロリー高糖質だから、太ってしまうんじゃないか。太るのがすごく怖い。

4、根拠

自動思考を裏付ける根拠を考えてみます。大切なのは、主観的にならないこと(自分の感情で判断しないこと)。

全部やると長くなってしまうので、いちばん強い気分である「怖い」を取り上げます。

・中高生のとき高カロリー高糖質なもの(天ぷら、お菓子)が好きで、たくさん食べていた。周りからぽっちゃりしていると言われていた。実際に体重は今より15キロも重かった。

5、反証

ちょっと深呼吸して落ち着いたところで、自動思考と矛盾する事実がないか考えてみましょう。

・そもそも太ることの何が悪いのか。

・今の私は痩せすぎで、むしろたくさん食べて体重を増やさないといけない。食べ過ぎを話題にすること自体が論外

・確かに高カロリー高糖質は太るけど、それは食べ過ぎたらの話。両親はむしろ天ぷらしか食べていないから量が足りないぐらいと言っている。しかも食べた天ぷらの量も普通にそばを食べた両親よりも少ない。

・お腹がすいていてたくさん食べるのは普通のこと。

・拒食症の症状のひとつで、そもそも食事量の認知の歪みがある。患者が食べ過ぎたと思っても、実際は食べ過ぎていないほうが多い。

6、適応的思考

ステップ4と5で考えたことを参照に、自動思考とは異なる考え方ができないか模索します。

・天ぷらは高カロリー高糖質だから、太ってしまうんじゃないか。太るのがすごく怖い。

→確かに高カロリー高糖質は太るし、中高生のときはぽっちゃりしていたけれど、それは量をたくさん食べていたから。

→今回は病気じゃない両親から見て全く食べ過ぎてないし、そばを食べていないことを考えるとむしろ少ないくらい

→それに今の私は痩せすぎで、太らないといけない。そもそも食べ過ぎを気にするべきじゃない

→それに大体、太っていることは「悪」じゃない

自動思考に囚われて

ワークを終えて気分、少しはラクになりましたか? ちょっと力が抜けた? それならよかった。私もちょっとラクになりました。

太っちゃう太っちゃうって怖がっていたけれど、そもそも太らなきゃいけないから太る心配をしているのがおかしい。

食べ過ぎたというのは病気の症状によるもので、実際には食べなさすぎレベル。

だから何も心配することはなかったんですね。ふっと、心がほぐれました

こんな風に私たちはあらゆることを早とちりしてしまって、つらくなってしまうことが多々あります。

だからこそ自動思考のワークを通じ、認知の歪みを自覚して修正する練習をすることが大切なんです。

まとめ

とはいえ考え方のクセを変えることはそう簡単ではありません

ですから心の余裕があるときに少しずつ練習していくのがオススメです。無理は絶対に禁物ですよ。

本書には他にもあなたの「思い込み」を修正するワークがたくさん紹介されています。

私と自動思考のワークにトライしてみて、少しでもよかったな、効果があったなと感じたら、本書の他のワークもやってみてくださいね

完璧じゃない津田梅子【新5000円札の顔】

2024年から発行される5000円札の顔となった津田梅子。ドラマでも取り上げられ、一躍話題となりました。

津田梅子は7歳でアメリカに留学し、奨学金制度や女子英学塾(現津田塾大学)を設立したりと、日本女性の地位向上のために大きく貢献した人物です。

そんな梅子だから完璧な女性だと思うでしょうが、実はそうではありません

梅子だって不安に押しつぶされそうになったこともあるし、たくさん失敗してきたひとりの女性であり少女だったんです。

〈目次〉

書籍情報

  • 題名:津田梅子ー女子教育を拓く
  • 著者:髙橋裕子
  • 出版:岩波書店
  • 発行:2022年9月21日

津田梅子年表

1864年(0歳):誕生

1871年(7歳):アメリカ留学

1882年(18歳):日本帰国

1885年(21歳):華族女学校に就職

1889年(25歳):アメリカに再留学

1892年(28歳):日本帰国。女子のための留学奨学金設立

1900年(36歳):華族女学校を辞職。女子英学塾(現津田塾大学)設立

1919年(55歳):病気のため、女子英学塾塾長辞職

1929年(65歳):逝去

低すぎる女性の地位

生まれたのは江戸末期、亡くなったのは昭和初期。江戸、明治、大正、昭和と津田梅子は激動の時代を生きました。

当時の女性は「良妻賢母」(よき妻、よき母)として家庭を支えることが求められ、そのための教育がなされていました。

男性が個々の能力に応じた高等教育を受けられるのに対し、女性はそもそもそういった機会に恵まれていませんでした

夫と家庭に隷属する立場としての女性は、社会に埋もれていたといってよいでしょう。

7歳でアメリカに留学し18歳で帰国した梅子にとって、日本の女性の地位の低さは信じられないものでした。

梅子はあまりの地位の低さに、カルチャーショックを受けたようです。

でもここでめげないのが梅子のすごいところ。日本の女性の地位向上のため、まずはすべての女性に高等教育をと奔走するのです。

しかし、その道のりは簡単ではありませんでした。

日本性の喪失

日本に帰国した梅子は、ひとりでは生活できなくなっていました。長いアメリカ生活で、日本語を忘れてしまっていたのです。

通訳がいないと日常生活が送れない梅子。日本語の喪失は梅子をひどく苦しめました

当時は今と違って翻訳機だってないし、英語を全く話せない人が圧倒的大多数ですから、梅子の生活がいかに不便だったかが簡単に想像できますよね。

それに加えて梅子は、日本人としてのアイデンティティも失いかけていました。

日本人の風貌をしながら、中身はアメリカ人な梅子。この二文化性は梅子の立ち位置をあやふやなものにし、生涯梅子を悩ませたのです。

社会的風潮

帰国後日本の女性たちの地位を向上させたいと願い、そのためには女子への高等教育が欠かせないと見抜いた梅子。

そのため帰国後に華族女学校への就職が決まったとき、梅子は大きく期待します

華族女学校は女子のための教育機関。明治の新政府主導による設立でしたから、梅子が期待するのもわかります。

でも期待とは裏腹に、そこでは「良妻賢母」を育てる教育が重視され、女子へ高等教育を提供するわけではありませんでした

「女性に教育はいらない」「女性は夫に隷属し、子どもを産んで家庭を支ていればいい」。そこには根強い社会的風潮がありました。

梅子は大きく落胆しますが、他に職もないのでそこで働き続けることにします。しかし梅子の胸には、いつも女子への高等教育という夢がありました。

そして25歳の時、自身のキャリアアップのため、梅子は二度目のアメリカ留学を決意するのです。

女子英学塾の設立

帰国後の梅子は自信をつけ、女子のためのアメリカ留学奨学金制度を作ったり、理解ある支援者たちと女子教育機関の設立を目指して募金活動を行ったり。

日本女性の地位向上という夢の実現のため、積極的に活動します。

その努力の甲斐あって遂に設立されたのが女子英学塾現在の津田塾大学です。

ここでは女子に高度な英語教育を提供し、それ以外にもリベラルアーツ教育(幅広い分野の知見を得て柔軟な思考を得ることを目的とした教育)の一環で様々な講義が開講されました。

教壇での梅子はとっても厳しい先生でしたが、一方で休日には塾生たちと一緒に食事をしたり、笑い合ったりと打ち解けていました。本当に塾生を愛していたのです。

女性の地位向上という大きな夢を持って、社会に自分のすべてをかけて立ち向かう梅子と強い横顔が浮かびますね。

完璧じゃない梅子

新紙幣の顔となり、日本の女子教育への貢献という偉業から、スーパーウーマンに見られがちな梅子

でも梅子は激動の時代を生きた、ダメなところもある普通のひとりの女性だったんです。

アメリカ人のホストマザーにアメリカ人をバカにする内容の手紙を送ってしまったり、強く言いすぎて相手を怒らせてしまったり。戦争を美化したことだってあります。

結婚について悩んでいたし、友人関係にも悩んだし、誰もがそうであるように孤独感と闘いました。

それでも梅子が偉業を成し遂げられたのは、支えてくれる存在があったから

共に留学した仲間やホストファミリー、友人や恩師。彼らの協力があってこそ、梅子は輝くことができたのです

梅子は幸せだったか

本書を読んでいると、梅子の人生は果たして幸せだったのかと思わずにはいられません。

親のエゴで幼くして留学し、日本人にもアメリカ人にもなりきれず、異質な存在となってしまった梅子。

官費留学したのだから国の役に立たなければと焦る気持ちも、常に梅子にありました。

梅子の人生は自分ではコントロールできないところで、まさに「運命」に翻弄されたといってよいでしょう。

もし梅子が留学していなかったら、もし官費留学生でなかったのなら。梅子の苦悩は、ここまで大きくなかったかもしれません。

そう考えると、悲しい人生であるような気がします

まとめ

5000円札の顔となった津田梅子。

その偉業の背景にはきれい事だけでは済まされない、たくさんの苦悩や失敗がありました。

津田梅子は普通の女性であり、悩める少女でした。決してあなたから遠い、雲の上の存在ではないのです。

残念ながら現在の日本社会は、男女平等とは言い難い状況が続いています。そんな日本を見て、梅子は何を思うのでしょうか。

「運転手」って結局、何者?|『運転者』【あらすじ・考察】

※この記事はネタバレを含みます。

この本はざっくり言うと、自分の運の悪さを悲観するアラフォー男性が、不思議な運転手と出会って人生を好転させていくお話

この「運転手」が何者なのか、結局最後までわからずじまいなので考えてみました。

〈目次〉

書籍情報

主要登場人物

岡田修一

完全歩合制の保険会社で働く40代の男性。「自分は運が悪い」と思っている。

運転手

仕事でも家庭でも行き詰まった修一の元に現れた、不思議なタクシー運転手。なぜか修一のことを詳しく知っている。

あらすじ

修一は焦っていた。

なんと20件分の保健の解約があり、完全歩合制なので来月からのお財布事情が厳しくなってしまったのだ。

焦る修一の元に、妻の優子から電話がかかってくる。今日は娘のことで、学校から話があると呼び出されていたのだった。

修一の娘の夢果は受験生なのに不登校であり、一日中部屋に閉じこもってスマホに夢中になっている。

ふと携帯を見ると、年老いた母からの不在着信。母は滅多に電話をよこさないので、何かあったに違いない。

嫌な予感を抱えながらも、娘の学校に行くために修一はタクシーに乗り込んだ

このタクシーの運転手は、修一のことをなぜか知っていて――

※ここからはネタバレになります。

「運転手」は何者なのか?

新規契約を取らなければと焦る修一の元に現れた、謎の運転手。彼はなぜか、修一の仕事のことや娘のことをぴたりと言い当てます

不思議がる修一に彼は「自分は運がいいと思うか」と尋ねます。

大量の解約、娘のこと、母のこと、これからの自分…。修一は「運がいい人生なんて俺の人生とは無縁だ」と答えます。

そんな修一に、運転手は「そんな人の運を変えるのが仕事」で、これから修一を「人生の転機となる場所に連れて行く」と伝えます。

ですが彼はただ修一を目的地に連れて行くだけではなくて、道中で生き方の指針みたいなことを教えてくれるんですよね。

例えば「いつも上機嫌でいよう」とか「報われない努力なんてない」とか。

これだけでも謎多き運転手ですが、さらに不思議なのは修一ですら知らない祖父や父のことを知っているということ。

一体運転手とは何者なんでしょう?

私はこの本を読んで、恐らく運転手は「死んだご先祖さま」なのだろうと思いました。

というのも修一が最後に運転手と別れるシーンで、運転手が「親父」に見えたという描写があります。

意味もなく運転手が修一の父に似ているという描写はしないだろうし、これは大きなヒントではないでしょうか。

もう一つのポイントはこの本のサブタイトルが、「未来を変える過去からの使者」になっている点ですね。

本書には「未来を変える過去からの使者」に該当しそうな登場人物は「運転手」しかいません。なのでこれはそのまま「運転手」の正体のヒントになります。

修一の場合は運転手

人間、誰でも色々な形でご先祖さまに見守られています修一のご先祖さまの場合はタクシーの「運転手」だった、ということではないかと思いました。

ですから他の人のご先祖さまは夢に出てくるのかもしれないし、手紙を書くのかもしれないですね。

どちらにしろ天から見守るご先祖さまは、人知を超えた存在なのでしょう。

あなたも普段生活していて、何だかわからないけど守られている気がする瞬間ってありませんか?

その延長線上にいるのが「運転手」というわけです。

ぜんぶ「運転手」まかせ?

本書に魅力を与えるのが「運転手」の存在だとするならば、微妙にしているのもまた「運転手」です。

だってこの物語って結局、ぜんぶ「運転手まかせ」じゃないですか?

修一の運命を変えたのも運転手、その父と娘を救ったのも運転手、妻の心を変えたのも運転手、挙げ句の果てに修一の上司である脇屋を支えていたのも運転手です。

主要人物全員が何かしらの形で「運転手」に出会って人生を好転させているわけです。

これってどうなんでしょう? 私は人任せ過ぎると思うのですが。あなたはどう感じましたか?

「運」の循環

ついでに言うと本書を通じてテーマになっているのが「運」ですが、これもモヤモヤポイントですね。

というのもこの本では「運は貯めるもの」であり「次世代に引き継がれていくもの」なんです。

今あなたが生きていることが、ご先祖さまが貯めておいてくれた運を使っている証。だからあなたは次世代のために運を貯めるような生き方をするべきだ、という。

つまり「運」は循環しているのです。

「運が悪い」と感じるのは運が十分に貯まっていないから(ご先祖さまが貯めてくれていないともいえる)。なので運を貯める努力をしなければなりません

でも「報われない努力はない」のは「長い目で見たら」という条件付き。あなたが生きているうちにその成果は現れないだろうけど、次世代の「運」の足しになってるはずというわけ。

いや、自己犠牲が過ぎるわ

こういう生き方をして、あなたは幸せになれると思いますか?

私は…無理です。

まとめ

本書は小説というより自己啓発に近い、生き方の指針を与えてくれる本です。

私は欲張りなので考え方に賛成できませんでしたが、あなたには希望を与えてくれる本なのかも。

ぜひ、みなさんの感想も聞かせてください。

「性的マイノリティ」は理解しなくていい【LGBTQ+】

日本でも近年話題の性的マイノリティ。しかし割合的にクラスにひとりはいると言うにしては、なかなか出会うことってないのでは?

それは性的マイノリティの人たちが、自分のSOGI(性的指向性自認)を隠して生活しているから。

これは大きな問題です。性的マイノリティであってもそうでなくても、本当の自分を出せる社会でなければなりません。

日本社会は性的マイノリティの問題を通じて、変革を求められているのです。

〈目次〉

書籍情報

  • 題名:ALLYになりたい――わたしが出会ったLGBTQ+の人たち
  • 著者:小島あゆみ
  • 出版:かもがわ出版
  • 発行:2021年9月24日

内容

著者の小島あゆみさんの高校時代のホームステイ先のホストシスターは、「彼女」と結婚しました。

その後彼女は「妻」との間に一人息子をもうけます。

アメリカでは同性婚が認められていて、子どもを持てること。小島さんは、そのことに衝撃を受けました。

それまで性的マイノリティのことについてあまり知らなかった小島さん。

このことをきっかけに性的マイノリティに興味を持ち、様々な性的マイノリティの人たちと関わっていくようになります。

そうしていくうちに小島さんは次第に「アライ」になりたいと思うようになり、家族と共に「アライ」になったのです。

本書はそんな小島さんが出会った性的マイノリティの人たちの、多種多様な人生についてまとめた本です。

用語解説

本書には性的マイノリティ関連の言葉がいくつか出てきます。

どれも性的マイノリティの人たちを理解するのに欠かせない言葉なので、しっかりとまとめておきます。

ALLY(アライ)

「性的マイノリティの味方、同盟者、支援者」のこと。

カミングアウト

自分が性的マイノリティであることを、他者に伝えること。

クローゼットにいる

カミングアウトをしないでいること。

SOGI(ソジ)

性的指向(好きになる性)と性自認(自分の性別の認識)のこと。

ヘテロ

異性愛者(ヘテロセクシャル)のこと。

アウティング

他人が本人の意志を無視して、SOGIを暴露する行為のこと。

にじいろファミリー

性的マイノリティとその家族のこと。

アメリカのにじいろファミリー

アメリカでは長年性的マイノリティの人たちが勇気を出して声を上げ続けてきたことが功を成して、性的マイノリティの人たちが生きやすい環境がどんどん作られていっています。

アメリカでは同性婚が認められているし、同性カップルが子どもを持つことだってできます。

アメリカのにじいろファミリーは、本当に生き生きと暮らしています。

性的マイノリティだとしても、好きな人と結婚して子どもを持つという幸せが保障されているからです。

でもそれって、当たり前の権利ですよね?

日本のにじいろファミリー

日本にだってにじいろファミリーはいるんです。でも日本では同性婚はできないし、法律上子どもを持つこともできない。

だから日本のにじいろファミリーの人たちの多くは、肩身の狭い不便な思いをしながら、にじいろファミリーであることを隠して暮らしているのです。

彼らが胸を張って生きられる環境がないから、私たちマジョリティの多くは日本ににじいろファミリーがいることなど知らないで生活しています。

カミングアウト

性的マイノリティの人たちは、カミングアウトするかしないか、という非常にストレスを伴う選択をしなければなりません。

しかも人が人生を通じて付き合うことになる他人の数は膨大ですから、カミングアウトは一度ではありません。

その人が生きている限り、カミングアウトは一生続くのです。

それでもアメリカでは少なくとも社会的に認められた権利があるから、まだいいでしょう。

でも日本にはそれすらありません。社会的に認められないで、日本の性的マイノリティの人たちはどれだけつらい思いをしていることでしょう。

ただでさえストレスになるカミングアウト。それをもっとしんどくしているのが今の日本社会なのです。

日本政府もアメリカを見習って、性的マイノリティの人たちが生きやすい環境づくりを早急に進めていかなければなりません。

だって当たり前の権利が認められていないなんて、おかしくないですか?

誰にだって家庭を持つという幸せを得る権利があります。

理解できなくてもいい

日本政府は性的マイノリティの権利をいち早く保障しなければなりません。一方で、私たち一般人には何ができるでしょうか。

性的マイノリティの人たちの話をすると、よく彼らを「理解できない」という声が聞こえてきます。

でも、問題はそこじゃないんです。本当に大切なのは理解することではなく、「違いを個性として認める」ということです。

理解なんてできるはずないんですよ。だって性的「マイノリティ」なんですから。私だって同性が好きな人の気持ちなんてわからないし、トランスジェンダーなんてもっとわかりません。

でも私は「アライ」です。

なぜなら「違いを認めて」いるから。大切なのは、「へえ、あなたはそうなんだ」とその人のそのままを認めることなのです。

「アライ」が増えれば日本社会はもっと性的マイノリティに寛容になって、マイノリティの人たちがカミングアウトしやすい環境が生まれます。

性的マイノリティの人たちが感じる精神的負担を少しでも軽減することができるのです。

まとめ

のびのびと自分らしく生きて幸せを掴んでいるアメリカの性的マイノリティの人たちに対して、日本の性的マイノリティの人たちは肩身の狭い思いをして生活しています。

日本の性的マイノリティを苦しめているのは、同性婚が認められず、法律上子どもを持つことができないという社会制度の不備です。

日本政府は一刻も早くこの現状を改善しなければなりません。

一方で私たち性的マジョリティが何をできるかというと、性的マイノリティの人たちの違いを認めて受け入れる「アライ」になることです。

「アライ」が増えれば、日本の性的マイノリティの人たちはもっと生きやすくなるでしょう。

ダイエットをしても痩せない…。それはあなたのせいじゃない。【糖質制限】

ダイエットをがんばっているのに痩せない…。低カロリーなもの食べて、運動もちゃんとしているのに…。まだ努力が足りないのかな…。

努力しているのに思うように痩せないのはつらいですよね。

それはあなたの努力が足りないんじゃないです。あなたはもう十分過ぎるくらいがんばっています。

ただ、あなたは努力の仕方を間違えているんです。

〈目次〉

書籍情報

  • 題名:眠れなくなるほど面白い 図解 糖質の話
  • 著者:牧田善二
  • 出版:日本文芸社
  • 発行:2018年8月10日

どうして痩せないの?

あなたがどうして痩せないのかを考えるには、人類の歴史を遡らなければなりません。

そもそも人類は肉食でした。狩りをして肉や魚を食べて生活していたんです。その後農耕が始まりますが、人類の長い歴史から見れば穀物や果物を食べ始めてからの方が日が浅いのです。

そのため人類の体は、肉や魚をメインに食べるようにできています。そのようにDNAに刻まれているのです。

逆に穀物や果物は貴重だったので、少ない量でも事足りるようになっています。はっきり言ってしまえば、穀物や果物を食べればすぐに太るように私たちの体はできているんです。

その穀物と果物にふんだんに含まれているもの。それが糖質です。

さらに人類の進歩に伴って、砂糖というものが流通してきました。これは糖質のかたまりです。

現在の世の中は豊かになりましたが、とにかく糖質で溢れかえっています。

そんな中であなたが痩せないのは、糖質を取り過ぎているからです。食べ過ぎているからではありません。

普通に生活していると

現在の私たちの食生活は糖質だらけです。そもそも世の中が糖質でまわっているので、意識しなければ簡単に糖質オーバーになってしまいます。

例えば、一般的な日本人OLの食生活を見てみましょう。

朝:トースト1枚、サラダ、加糖ヨーグルト、バナナ半分

昼:おにぎり2個、インスタント味噌汁

おやつ:ようかん1個

夜:豚肉のしょうが焼き、キャベツの千切り、ご飯1膳、味噌汁

全然食べ過ぎじゃないですよね。むしろヘルシーに見えます。でも実は、この食事だと完全に糖質過多なんです。

まず朝食のトースト。6枚切りの食パンだとすると、糖質は約27グラム。バナナは半分で11グラム程度です。

それにサラダとヨーグルトを入れて考えると、合計で50グラムくらいです。

次に昼食。おにぎり2個食べると大体糖質が45グラムになります。味噌汁を含めると、約50グラムでしょう。

おやつに小腹がすいてようかんを食べたとすると、糖質はプラス37グラムくらいです。

夕飯はしょうが焼きの糖質が約6グラム、ご飯1膳で約55グラム、キャベツの千切りと味噌汁を足すと合計で70グラムくらいになります。

この場合、1日の糖質量は207グラム

でも実は、人間にはこんなに糖質は要らないのです。

ではどのくらいで事足りるかといえば、諸説ありますが70~100グラムほどと言われています。なんと、2倍近くもオーバーしてます。

つまりヘルシーにしているつもりでも、意識しないと簡単に糖質を取り過ぎてしまうのです。

和食はヘルシーじゃない

ダイエットでよく言われるのが、和食はヘルシーだということ。

しかし和食の基本となる白米は、たった1膳で糖質が約55グラムもあるのです。これにおかずや味噌汁を食べると、1日の必要糖質量をたった1食でオーバーすることになります。

またダイエット中、スナック菓子よりいいだろうと和菓子を食べる人をよく見かけますが、実は和菓子もアウト。

和菓子というのは確かに脂っぽくないのでヘルシーに思えますが、そもそも太る原因は油ではありません。糖質です。

和菓子にはふんだんに砂糖が使われています。もうおわかりだと思いますが、砂糖というのはそのまま糖質です。要するに、和菓子は太ります。

ダイエットで和食を食べていたら、痩せることは不可能です。

ちなみにもちろん、洋食もアウトですよ。パンもパスタも穀物ですからね。

糖質制限の実践

糖質を取り過ぎているから太っていることはわかった。じゃあ具体的にどうすればいいのかという話になります。

簡単です。人類のDNAに従った食事をすればよいのです。

主食と砂糖の量を減らして、肉、魚、卵、野菜を中心に食事をしましょう。

例えば、前の例をこんな風に変えてみましょう。

朝:スクランブルエッグ、ベーコン、サラダ、無糖ヨーグルト

昼:おにぎり2個、インスタント味噌汁

おやつ:チーズ、ナッツ

夜:豚肉のしょうが焼き、キャベツの千切り、納豆、味噌汁

肉、魚、卵類はすべて低糖質ですので、どんなに食べても糖質オーバーにはなりません。主食を減らすぶん、お腹いっぱい食べましょう。

糖質制限の注意点

糖質制限をすれば確実に痩せます。しかし、いくつか気を付けなければいけない点があります。

これを破ると健康を害することになるので、必ず守ってください。

①カロリーは制限しない

特に自分に厳しい方がやりがちなのですが、糖質を制限するのに、カロリーまで制限するのはやめましょう。エネルギー不足になります。

糖質制限をしていると、自然とたんぱく質や脂質が多い食生活になります。

たんぱく質や脂質というのは、糖質に対してカロリーが高いです。ですので糖質制限をすると、必然的に高カロリーな食生活になります。

今まで私たちの常識は「高カロリーは太る」でした。しかし本当に私たちを太らせているのは糖質です。

糖質を制限しているならば、カロリーまで気にする必要はありません。

むしろカロリーを制限すると倒れます。絶対にやめましょう。

糖質制限をやりすぎない

これは努力家のあなたに、とっても大切なポイントです。糖質は「制限」です。「排除」ではないです。

私たちは糖質を「取り過ぎ」なのであって、「取らなくていい」わけではありません。

最低70グラムは取らないとダメです。ですから主食や果物、砂糖をとる量は減らすべきですが、完全になくすのはNGです。

先ほどの食事例をもう一度よく確認してください。昼食の「おにぎり2個」はそのままですよね。

糖質は、適度に取りましょう。

③低糖質商品に頼りすぎない

糖質制限をしていると、どうしても主食や甘いおやつを食べたくなることがありますよね。

きっとそんなとき、あなたは低糖質食品に出会うはずです。

低糖質ご飯、低糖質パン、低糖質スイーツ…。これらを食べるなとは言いません。ですが、これらに完全に頼るのはダメです。

我慢不足とかいう話じゃないですよ。あなたは全く悪くないです。おいしいものを食べたいと思うのは当たり前ですから。

問題は、こうした低糖質食品に含まれる大量の添加物。実は人工的に作られた添加物は、安全性がいまいちわかっていないものが多いんです。

でも低糖質食品は糖質をなるべく減らすため、添加物がふんだんに使われています。ですからそういった意味で、低糖質食品を食べ過ぎるのはよくありません。

ただ、自然由来のエリスリトールやラカントなどを使用した、安全な商品もちゃんと探せばあります。

例えばフスボンさんなんかは、添加物不使用で安全です。↓

低糖質商品を取り入れるときは、大切なあなたの体を守るため、きちんと添加物を確認してくださいね。

あなたの心とよく相談して

ここまで、糖質のせいで痩せることができない話、糖質制限の話をしてきました。

しかし世の中が糖質でまわっている以上、糖質制限をすれば必ず我慢を強いられます。

それがあなたの生活の質を下げることになるのであれば、私は糖質制限をオススメしません。

あなたは何のために痩せたいのですか?

ステキに服を着こなすため? 彼氏がほしいから? 太っている自分がイヤだから?

でも糖質制限はつらいです。私にも糖質制限をしていた時期があるので、わかります。

みんなと同じものが食べられない。外食でメニューが限られてしまう。やっぱりおいしいスイーツをたくさん食べたい…。

普通に生活していれば、糖質過多になります。それは避けられません。

「普通」を制限するのですから、つらいのは当たり前です。

だからこそ、あなたの心とよく相談してほしいのです。がんばり屋さんのあなただからこそ、それで本当にいいのか、もう一度自分に問うてほしいのです。

それでも痩せたいのであれば、私はあなたを心から応援します。がんばってください。

でも、無理は絶対にダメですよ。絶対に糖質制限のルールを守ってくださいね。

そして、いつやめてもいいんですよ。やめるのはあなたが弱いせいじゃない。つらいのは当たり前ですから。

まとめ

あなたががんばっても痩せられない理由。それはあなたの努力不足ではなくて、糖質を取り過ぎているからです。

痩せたいのであれば、糖質制限をすれば確実に痩せます。

でもその前に、本当に糖質制限をしなければいけないのか、しっかりと自分と向き合ってみてくださいね。

がんばりすぎてしまうあなたに、私からのお願いです。

 

本書は糖質にまつわることを図を用いて簡潔に、とってもわかりやすく説明しています。

もっと詳しい糖質で太るメカニズムや糖質制限の方法、糖質による健康被害や老化まで、あらゆる情報が盛りだくさんです。

興味のある方は、ぜひ一度読んでみることをオススメします。

 
低糖質でありながら添加物フリー、おいしさにもこだわったフスボンさんの商品はこちら。↓

でもくれぐれも、絶対に無理なさらないでくださいね。

おいしいお惣菜に冷凍食品!でもお母さん、それ危険かも。

スーパーのお惣菜や冷凍食品、便利でおいしいですよね。

仕事から疲れて帰ってきて、子どもの世話をして手料理をする…のはすごく大変。そんなときの救世主です。

我が家も母が一日中仕事の日は、お惣菜や冷凍食品が大活躍します。

でも、そのおいしさの上には闇があるかも…。

〈目次〉

書籍情報

  • 題名:子どもに「買ってはいけない」「買ってもいい」食品
  • 著者:渡辺雄二
  • 出版:大和書房
  • 発行:2020年3月15日

食品添加物とは?

世の中に出回っているたくさんの市販の食品。当たり前ですが、そのすべてに原材料となるものがあります。

原材料のうち、小麦粉、大豆、米、砂糖、塩などは食品原料と呼ばれます。これらは自然から作られたものです。

それに対して添加物は、着色料、香料、甘味料、保存料など、人工的に作られたものを指します。

添加物はその名の通り、食品の見た目やにおい、味をよくしたり、長期保存を可能にしたりする優れものです。

でも実は添加物のほとんどは、第二次世界大戦後に使われるようになったものです。

だから人類の使用履歴が浅く、動物実験も十分ではないため、安全性に疑問があるものも少なくありません。

しかし添加物は食品をおいしそうにしたり長持ちを可能にするので、食品業者にとっては非常に使い勝手がいい。

結果安全性が確立されていないにも関わらず、単に「売れればいい」と利益ばかりを求める食品業者によって、添加物が私たちの生活に浸透してしまっているのです。

ハムやベーコンは茶色い

例えば私たちの食卓に並ぶハムやベーコン。ツヤツヤなピンク色で、とってもおいしいですよね。

でも実は本来のハムやベーコンは、肉を加工したものなので茶色いのだとか。ツヤツヤしてピンク色なのは、余分な油脂や着色料で色づけされているからだそう。

いやー、おそろしい。だってハムやベーコンって、もはやピンクのイメージじゃないですか? なんかピンクの方がおいしそうに見えるし。

いかに私たちが食品業者に洗脳されているかを感じます。

私たちは味音痴?

この本を読んでいてさらに衝撃的だったのは、私たちが企業の戦略にまんまと乗って味音痴になっていることです。

ときどきおいしいけどなんか物足りないな、って思う商品ありません?

しょっぱさが足りないのかと思って塩を足してみても、なんか違ったり。甘さかなと思って砂糖を足してもなんか違う。

それ、私たちがL-グルタミン酸Naという添加物の中毒になっているのが原因です。

L-グルタミン酸Naはアミノ酸の一種で、いわゆる旨み成分です。旨みを出すので、現在多くの食品に使われています。

問題なのはあまりに多くの食品に使われているため、私たちの「おいしい」の基準がL-グルタミン酸Naありきになってしまっていることです。

要するに本来の旨みがわからない、味音痴になっているのです。

こわくないですか? 企業によって、味覚まで洗脳されているんですよ?

これを未来ある子どもたちが食べ続けたらどうなるか…。考えるだけでぞっとします。

結局手料理が一番

結局一番はなるべく素材そのままの食品を買って、自宅で手料理するということになります。

出来合いのお惣菜や冷凍食品は、便利だしおいしいかもしれませんが、おいしくするために添加物が大量に使われている可能性が否めません。

特にL-グルタミン酸Naなんていうのは、もはや含まれている加工品がないのではないかと言っても過言ではないくらいですから、やはり安全策はシンプルな味付けの手料理です。

とはいえ、現代のお母さんの多くは昼間は頑張って働きに出ている。家に帰ってきて料理なんてしている余裕がないというのも当たり前です。

ですから次のことに注意して、大切な子どもたちをできるだけ添加物から遠ざけましょう。

私たちが騙されに行っている

悲しいことに、現在の状況は「私たちが食品企業に騙されに行っている」とも言えるのです。

なぜかというと、現在販売されている食品には、添加物を表示することが義務付けられているから。

つまり食品をひっくり返してラベルを見さえすれば、添加物が含まれているかいないかは一目瞭然なのです。

確かに市販の食品のほとんどには添加物が含まれています。でも避けられないわけではありません。

中には消費者に良心的で、できる限り添加物を使わないようにしている企業もあるのです。

安全かも微妙で、利益を追求する食品企業の奴隷のごとく味音痴にさせる添加物。

大切な子どもたちの未来を守るため、ほんの少しの手間を惜しまず、食品をひっくり返してラベルを見るようにするべきです。

コンビニは最強?

いやそのラベルをひっくり返す一手間が、疲れ切った私には大変なんだよ!!というお母さん。ごもっともです。

朗報があります。スーパーじゃなくて、コンビニのプライベートブランドのお惣菜を買いましょう。

実は現在、ローソンでもセブンでもファミマでも、コンビニプライベートブランドのお惣菜類には、保存料と合成着色料が使われていません。

これ私もびっくりだったんですが、2001年10月から消費者思いのセブンが保存料と合成着色料の使用をやめたので、競争相手のローソンやファミマも使用をやめざるを得なくなったそうです。

コンビニのお惣菜って最近高くなりましたが、原材料の高騰に加えて、こういった背景もあるのかもしれないですね。

コンビニのお惣菜に頼れば少なくとも保存料と合成着色料は避けられますから、ラベルを見る間もない働き盛りのお母さんは、ぜひ積極的に活用しましょう。

まとめ

私たちの生活に、すっかり馴染んでしまっている食品添加物

その実情は食品企業による利益追求のため、消費者が犠牲になっている、というもの。

添加物は百害あって一利なし。避けるに越したことはありません。

しかしこんなにも世の中が添加物で溢れかえっている中、忙しいお母さんたちが子どもに添加物フリーな生活をさせることは難しい。

添加物がない生活をさせることは理想ですが、あまり神経質になりすぎても苦しくなってしまいます。

「なるべく添加物の多いものは避けよう」、そう意識するだけでも十分です。

日本の未来を担うあなたの子どもが、どうか健やかに育ちますように。

 

知れば知るほど深い!チーズの世界|『10種でわかる世界のチーズ』【チーズ好き必見】

お酒のつまみに、ちょっとしたおやつに。あなたはチーズが好きですか?

ちなみに私は1日1チーズはしたい女です。毎日何かしらチーズ食べてます。

そんなチーズ女いなほが最近見つけた本がこちらです。

読んで見てびっくり…。知れば知るほど奥深いチーズの世界!!

〈目次〉

チーズは保存食

ウシ、ヤギ、ヒツジといった家畜から採れるミルクは栄養豊富ですが、すぐに悪くなってしまいます。

そこで生み出されたのがチーズでした。

ミルクを凝固させて塩漬けにしたり酒漬けにしたりすることによって、長期保存を可能にしたのです。

チーズが作られる地域はどこも冬は雪で農作業ができなくなるので、チーズは長持ちする冬の間の食料として重宝されました。

その土地その土地に合わせてチーズが作られたので、それぞれが異なる風味を持った、個性のあるチーズがたくさん生まれました。

チーズの種類

たくさんあるチーズですが、その特徴によって主に7つの種類に分けられます。

①フレッシュ

水を切っただけで熟成していない、水分量の多いチーズです。他のチーズに比べて日持ちがしません。

私はこのタイプのチーズが一番好きです。むぎゅっとした食感に、ほんのり甘いミルク感がたまらないです。

例:モッツァレラ(イタリア)

②白カビ

その名の通り白カビで熟成されたチーズです。白カビに覆われた表面に対して、ソフトな中身が特徴。

餃子の皮みたいな表皮の中に包まれたとろとろの中身、というギャップが最高ですよね。二十歳になったら、ワインと共に嗜む予定です(笑)。

例:カマンベール(フランス)

③青カビ

いわゆるブルーチーズですね。青カビを入れて熟成させます。ほろりととろける食感と強い塩味、ぴりっとした風味がポイントです。

私は食べたことないですが、挑戦してみたいです。

例:ロックフォール(フランス)

④シェーヴル

ヤギのチーズのことです。サッパリしていて、軽い口当たりです。

昔母のお酒のつまみを一口いただきましたが、本当にサッパリしていてまろやかでした。においはあれですけど、味はなかなかイケてます。

例:シャヴィニョル(フランス)

⑤ウォッシュ

ミルクにリネンス菌(納豆菌の仲間)を入れて固めたあと、塩水もしくはお酒で表面を洗いながら熟成させたチーズです。

茶色い表皮に、とろっとろの黄色いチーズ…という魅惑的なあれです! 大学生の今は高すぎて手が出ないので、大人になったら食べてみたい!

例:エポワス(フランス)

⑥非加熱圧搾(セミハード)

チーズの生地を攪拌(かき回す)際に温度が40度以下のもので、圧搾(押して絞る)してつくるもの。マイルドな仕上がりになります。

ちょっと豆腐みたいな感じがするのは私だけでしょうか?

例:チェダー(イギリス)

⑦加熱圧搾(ハード)

攪拌する際の温度が40度以上で、非加熱圧搾に対して長期熟成するもの。水分が抜けるため硬くなります。

イタリアンでパスタとかにふりかけてあると、なんかちょっと高級な感じがして嬉しくなりますよね。

例:ペコリーノ・ロマーノ(イタリア)

デリケートなチーズ

この本を読んで驚いたのが、「チーズはめっちゃデリケート」ということです。

まず、チーズには「旬」があるそうです。

日本だと一年中見かけるチーズですが、本場フランスやイタリアだと、新鮮なミルクから作られて熟成するため、家畜が乳を出すシーズンしかチーズが作れません

しかもシーズンの中でも、家畜の食べているものによって風味が変わってきます

例えばフランスのチーズ、コンテなんですが、夏モノは果物や花の香りがして、冬モノは干し草の香りがするそうですよ。面白いですね。

旬に加えて、チーズにはおなじみ「熟成」があります。

早い熟成のモノから長期熟成モノ、熟成期間によって濃厚さ加減が違ってきます。

だからこそ繊細なチーズの品質を保つために、チーズ協会の認定が必要なんですね。

チーズの世界、奥深い…。

10種のチーズ

ペコリーノ・ロマーノ(イタリア)、ロックフォール(フランス)、コンテ(フランス)。

ブリ・ド・モー(フランス)、モッツァレラ(イタリア)、エンタメール(スイス)。

パルジャミーノ・レッジャーノ(イタリア)、シャヴィニョル(フランス)、エポワス(フランス)、そしてチェダー(イギリス)。

本書では膨大な数のチーズの中から、日本でも知らない人はいない有名な10種類が取り上げられています。

どれもその歴史から風味、楽しみ方まで詳細に紹介されていて、読んでいたら全部食べたくなってしまいました…(笑)

和食にもチーズ

チーズはワインと合わせるのが一番とのことですが、衝撃だったのは和食とチーズの組み合わせ

例えば私の大好きなモッツァレラは、冷ややっこ感覚で大葉と糸かつお、それに生姜醤油をかけてとか、しゃぶしゃぶにかけてポン酢とごまダレをかけてとか。

最初は「えーっ!?」って思うけれど、言われてみれば確かに合いそうですよね。

イタリアンでちょっととっつきにくいイメージのチーズですが、もっと気楽に普段の食卓に取り入れてもいいのかもしれません。

まとめ

私はチーズが大好物ですが、本書を読んでみて、チーズ好きを語れるほどチーズを知らなかったと反省しました…(笑)

普段は特に旬のないスーパーのモッツァレラばかり食べてますが、たまにはおこづかいでちょっと高級なチーズにトライしてみてもいいかもしれません

私はまだお酒は飲めないのですが、同じ産地のチーズとワインは至極だそうで…。

お酒飲めるあなたがうらやましい!!

でも私だって二十歳になったら、赤ワイン片手にエポワス嗜みますよ!