おいしいお惣菜に冷凍食品!でもお母さん、それ危険かも。
スーパーのお惣菜や冷凍食品、便利でおいしいですよね。
仕事から疲れて帰ってきて、子どもの世話をして手料理をする…のはすごく大変。そんなときの救世主です。
我が家も母が一日中仕事の日は、お惣菜や冷凍食品が大活躍します。
でも、そのおいしさの上には闇があるかも…。
〈目次〉
書籍情報
- 題名:子どもに「買ってはいけない」「買ってもいい」食品
- 著者:渡辺雄二
- 出版:大和書房
- 発行:2020年3月15日
食品添加物とは?
世の中に出回っているたくさんの市販の食品。当たり前ですが、そのすべてに原材料となるものがあります。
原材料のうち、小麦粉、大豆、米、砂糖、塩などは食品原料と呼ばれます。これらは自然から作られたものです。
それに対して添加物は、着色料、香料、甘味料、保存料など、人工的に作られたものを指します。
添加物はその名の通り、食品の見た目やにおい、味をよくしたり、長期保存を可能にしたりする優れものです。
でも実は添加物のほとんどは、第二次世界大戦後に使われるようになったものです。
だから人類の使用履歴が浅く、動物実験も十分ではないため、安全性に疑問があるものも少なくありません。
しかし添加物は食品をおいしそうにしたり長持ちを可能にするので、食品業者にとっては非常に使い勝手がいい。
結果安全性が確立されていないにも関わらず、単に「売れればいい」と利益ばかりを求める食品業者によって、添加物が私たちの生活に浸透してしまっているのです。
ハムやベーコンは茶色い
例えば私たちの食卓に並ぶハムやベーコン。ツヤツヤなピンク色で、とってもおいしいですよね。
でも実は本来のハムやベーコンは、肉を加工したものなので茶色いのだとか。ツヤツヤしてピンク色なのは、余分な油脂や着色料で色づけされているからだそう。
いやー、おそろしい。だってハムやベーコンって、もはやピンクのイメージじゃないですか? なんかピンクの方がおいしそうに見えるし。
いかに私たちが食品業者に洗脳されているかを感じます。
私たちは味音痴?
この本を読んでいてさらに衝撃的だったのは、私たちが企業の戦略にまんまと乗って味音痴になっていることです。
ときどきおいしいけどなんか物足りないな、って思う商品ありません?
しょっぱさが足りないのかと思って塩を足してみても、なんか違ったり。甘さかなと思って砂糖を足してもなんか違う。
それ、私たちがL-グルタミン酸Naという添加物の中毒になっているのが原因です。
L-グルタミン酸Naはアミノ酸の一種で、いわゆる旨み成分です。旨みを出すので、現在多くの食品に使われています。
問題なのはあまりに多くの食品に使われているため、私たちの「おいしい」の基準がL-グルタミン酸Naありきになってしまっていることです。
要するに本来の旨みがわからない、味音痴になっているのです。
こわくないですか? 企業によって、味覚まで洗脳されているんですよ?
これを未来ある子どもたちが食べ続けたらどうなるか…。考えるだけでぞっとします。
結局手料理が一番
結局一番はなるべく素材そのままの食品を買って、自宅で手料理するということになります。
出来合いのお惣菜や冷凍食品は、便利だしおいしいかもしれませんが、おいしくするために添加物が大量に使われている可能性が否めません。
特にL-グルタミン酸Naなんていうのは、もはや含まれている加工品がないのではないかと言っても過言ではないくらいですから、やはり安全策はシンプルな味付けの手料理です。
とはいえ、現代のお母さんの多くは昼間は頑張って働きに出ている。家に帰ってきて料理なんてしている余裕がないというのも当たり前です。
ですから次のことに注意して、大切な子どもたちをできるだけ添加物から遠ざけましょう。
私たちが騙されに行っている
悲しいことに、現在の状況は「私たちが食品企業に騙されに行っている」とも言えるのです。
なぜかというと、現在販売されている食品には、添加物を表示することが義務付けられているから。
つまり食品をひっくり返してラベルを見さえすれば、添加物が含まれているかいないかは一目瞭然なのです。
確かに市販の食品のほとんどには添加物が含まれています。でも避けられないわけではありません。
中には消費者に良心的で、できる限り添加物を使わないようにしている企業もあるのです。
安全かも微妙で、利益を追求する食品企業の奴隷のごとく味音痴にさせる添加物。
大切な子どもたちの未来を守るため、ほんの少しの手間を惜しまず、食品をひっくり返してラベルを見るようにするべきです。
コンビニは最強?
いやそのラベルをひっくり返す一手間が、疲れ切った私には大変なんだよ!!というお母さん。ごもっともです。
朗報があります。スーパーじゃなくて、コンビニのプライベートブランドのお惣菜を買いましょう。
実は現在、ローソンでもセブンでもファミマでも、コンビニプライベートブランドのお惣菜類には、保存料と合成着色料が使われていません。
これ私もびっくりだったんですが、2001年10月から消費者思いのセブンが保存料と合成着色料の使用をやめたので、競争相手のローソンやファミマも使用をやめざるを得なくなったそうです。
コンビニのお惣菜って最近高くなりましたが、原材料の高騰に加えて、こういった背景もあるのかもしれないですね。
コンビニのお惣菜に頼れば少なくとも保存料と合成着色料は避けられますから、ラベルを見る間もない働き盛りのお母さんは、ぜひ積極的に活用しましょう。
まとめ
私たちの生活に、すっかり馴染んでしまっている食品添加物。
その実情は食品企業による利益追求のため、消費者が犠牲になっている、というもの。
添加物は百害あって一利なし。避けるに越したことはありません。
しかしこんなにも世の中が添加物で溢れかえっている中、忙しいお母さんたちが子どもに添加物フリーな生活をさせることは難しい。
添加物がない生活をさせることは理想ですが、あまり神経質になりすぎても苦しくなってしまいます。
「なるべく添加物の多いものは避けよう」、そう意識するだけでも十分です。
日本の未来を担うあなたの子どもが、どうか健やかに育ちますように。