先輩になった隆治と医者という職業|『逃げるな新人研修医』中山祐次郎【あらすじ・感想】
前回に引き続き、今回もお医者さん作家、中山祐次郎の作品の紹介です。
前作と同様、医者のリアルな姿が見られて面白いです!
〈目次〉
あらすじ
前作『泣くな研修医』では、大学を卒業したばかりの新人研修医の雨野隆治が、一人前の医者になるべく奮闘する姿が描かれました。
そんな隆治ですが、本作では研修医を卒業して無事に外科医となっています。
隆治は様々な患者と、その「死」に向き合うことになります。
また後輩ができたり、父親が病気になったり、「はるか」という女性との関係性が変化するなど、「医者」としてだけでなく「人間」としての隆治の成長を垣間見ることができます。
この記事では前作とは違うポイントを3つに絞り、本作の魅力を紹介したいと思います!
隆治が先輩に
前作では大学を卒業したばかりで、研修医という下っ端のお医者さんだった隆治ですが、本作では27歳、外科医歴3年となっており、後輩ができます。
後輩たちの中で隆治が深く関わることになるのが西桜寺凜子という女性研修医。
少しマイペースだけれど患者に懸命に向き合う凜子に、隆治は3年前の自分を重ねます。隆治の成長と年月の流れが感じられるエピソードです。
もはや新米医者ではない隆治。ひとりの外科医としての責任も重くなってきます。
隆治は先輩となってもなお、研修医時代の熱意を失ってはいません。むしろ、強くなっています。そんな隆治がカッコいいです。
「はるか」との関係の進展
前作『泣くな研修医』では、隆治は同期の川村に誘われて合コンに行きます。
そこで出会ったのが「はるか」という女性。盛り上がる合コンを脇に、なんとなく場違いな雰囲気でした。
同じく合コンになじめなかった隆治。最終的にふたりは意気投合し、連絡先を交換するに至ります。
そこから今作にかけて、実はふたりの関係性は全く進展していなかったのですが、本作中盤くらいからふたりの関係性に変化が訪れます。
久しぶりの連絡から少しずつ距離が縮まり、手を繋いでみたり、好きと言ってみたり、相合い傘をしてみたり。
ふたりの関係は、駆け引きのあるハラハラドキドキする展開とはまた少し違います。
むしろ家庭的な、どこかほっとするような関係性です。
最終的にはるかは隆治が医者という仕事に命を捧げていることをすべて受け入れた上で、付き合うことを提案、ふたりはカップルに。
次作以降のふたりの関係性に注目です!
水辺の死
本作では、とある大腸がんの患者が登場します。それが水辺です。
水辺はもうおじいちゃん。元妻によれば、がんになって病院に入院するまで、ひどい人生を送ってきたといいます。
隆治は水辺の主治医を務めます。
一生懸命に向き合う隆治ですが、謝って挿管チューブを肺に挿入してしまうなど、重大な医療ミスを犯してしまいます。
コワモテな水辺ですが、彼はそんな隆治を許し、むしろこれからの医者としての人生を応援してくれるのです。
そんな水辺の人間味あふれるあたたかいエピソードは、水辺の静かで孤独な死を浮き彫りにし、改めて死とは冷たいものだと感じさせられます。
父親の死
ある日かかってきた母からの1本の電話。それは、隆治の父が病気になったことを知らせるものでした。
実は本書を通じて、隆治の父親はあまり登場しません。
今回も父親の直接的な台詞はなく、父親の病状がわかるのは隆治との母親との時たまの電話のみ。父親は忙しく働く隆治の裏で、静かに闘病生活を送ります。
最終的に父親は亡くなってしまうのですが、それは隆治がやっと休暇を取り、鹿児島に帰ってきてすぐのことでした。
これは隆治にとって大きなショックであるとともに、「医者」という仕事を見つめ直すきっかけになりました。
というのも医者という仕事に責任感を感じて、父親のことを気にかけながらも休暇を取らず、父親を一度も見舞うことなく逝かせてしまった隆治。
「医者」と「ひとりの人間」のはざまで、これからの隆治がどのように変わっていくのか目が離せません。
このことをきっかけに、はるかとの関係や、付き合い方が変化するかもしれませんね。
次作への期待
新人研修医・隆治が医者として一人前になるために奮闘する物語『泣くな研修医』シリーズは、まだまだ続きます。
次作『走れ外科医』ではどんな隆治の姿が描かれるのでしょうか。楽しみですね。
はるかとの関係性や、残された母親への対応、そして父親の死を隆治はどのように乗り越えていくのでしょうか。
次作にも乞うご期待です!
書籍情報
- 題名:逃げるな新人外科医
- 著者:中山祐次郎
- 出版:令和2年4月1日
- 発行:幻冬舎
医者という職業は超ブラック!|『泣くな研修医』中山祐次郎【あらすじ・感想】
実は私、ワケあって4月から入院生活を送っています。
そんな中で出会った作品がこちら↓
『泣くな研修医』。
その名の通り、研修医の先生が奮闘するお話です。
すごく面白かったので、今日はこの本を紹介します!
〈目次〉
あらすじ
まずは、簡単なあらすじから。
主人公の雨野隆治は、大学を卒業したばかりの新人医師。医師とはいえ研修医なので、まだまだできないことも多く多忙で大変な毎日を送っています。
この物語は、そんな隆治が一人前の医師になるべく奮闘する様を描いています。
がむしゃらに働く隆治以外にも、先輩医師の佐藤先生や岩井先生、隆治を合コンに誘う同期の川村など個性的なキャラクターがたくさん登場します。
どのキャラクターも「医師」という仕事に一所懸命で、カッコいいんですよねぇ・・・。
患者ファースト
私は入院生活で、ふたりの研修医の先生と出会いました。
1人目の研修医の先生は、私の言ったことを事細かくメモする、とても熱心な先生でした。すごく安心感があったのをよく覚えています。
2人目の先生は、寄り添ってくれる先生です。落ち込んでいるとか寂しいとかいうことまで、とにかくよく話を聞いてくれました。
本書の主人公の隆治は2人目の先生に近いです。患者に寄り添う、患者ファーストな先生です。
隆治は患者の容態の悪化があってはならぬと、わざわざ医局に寝泊まりして過ごしています。そして1日に何度も何度も、担当の患者の容態を確認しにいくのです。
隆治みたいな先生についてもらったら、患者はさぞ心強いでしょう。
命の選別
本書で印象に残るのが「命の選別」のシーンです。
例えば、隆治が関わった患者の中に、隆治と同い年で、もうがんの末期で死を待つだけの患者が登場します。
隆治はそんな彼に延命治療を施そうとするのですが、先輩医師は延命は行わず、緩和ケアのみを行いました。
隆治はこれに憤慨します。しかし同期の川村に言わせれば、「もう末期の患者だから延命をするのは意味がない」のです。
これ以外にも94歳という超高齢のがん患者も登場します。
94歳という高齢でもう十分生きたのだし、手術もリスクがあるだけだから行わないというのです。隆治はこのことにもショックを受けました。
患者にとって、何が幸せなのか。その患者にとって、適切な医療とは何か。
患者に決める力があればいいのですが、病状によってはそれを決めるのは医師になります。医師というのは、患者の命のあり方まで左右する責任感重大な職なのですね。
とっても考えさせられるシーンでした。
医師は超ブラック
本書を読んでいてもうひとつ感じたのが、「医者って超ブラックなんだなー」ということです。
新人研修医の隆治は医局に寝泊まりしてほとんど家に帰っていませんし、隆治ほど熱心じゃなくても突然の呼び出しとかが普通にある世界です。しかも、その呼び出しは人の命に関わります。
寝不足でも患者の容態が悪ければ対応しなければいけないし、飲み会の後で酔っ払っていても医療行為を行わなければいけない。
医師は、単にブラックであるだけでなく、精神的にも強くないとやっていられない職業だと思います。
私は改めて入院生活でお世話になっている先生方に、「先生、いつもお世話になってます」と言いたくなりました。
リアルな病院の姿
本書は私のように入院している人もしていない人も楽しめます。
というのも、生きている上で医療と関係のない人などいないからです。皆、一度や二度は風邪をひいて病院に行ったことがあるでしょう。
そんな中で、この作品は病院の実際の姿を等身大にリアルに描いており、すごく興味深いです。本書の作者は実際のお医者さんだから、それも納得ですね。
とにかく、病院の裏側が知れて面白いです。
読んだことがない人は、ぜひぱらぱらっとでも本書を手に取ってみてください!
本書は続編もあるので、私はそれを読むこととします・・・!
書籍情報
- 題名:泣くな研修医
- 筆者:中山祐次郎
- 発行:幻冬舎
- 出版:令和2年4月1日
患者の「思い残し」が視えるナースの闘い
お久しぶりです。いなほです。
実は体調を崩して入院していまして、ブログが書けていませんでした。
入院中って有り余るほど時間がありますよねぇ。だからたくさん本を読んでいました。
今日はその中から1冊、心がほんわりする本を紹介します!
〈目次〉
長期療養型病棟の物語
今回の本は、この本。
患者の「思い残し」が視えるナース
主人公のナース・卯月はとある特殊能力を持っています。それは「死を意識した患者の『思い残し』が視える」という特殊能力です。
具体的には例えば患者に好きな人がいたとします。その人に想いを伝えておけばよかったと後悔しているとします。するとその患者が想っている相手が半透明な姿となって、卯月に視えるのです。
しかしこの「思い残し」、ただそこにいるだけで何もしません。動いたりしゃべったりしないのです。だから卯月は末期の患者の思い残しを解消するため、密かに奔走することになります。
寂しげな顔の女の子
この物語で卯月が最初に思い残しを解消する患者は、重度低血糖で意識のない大岡さんです。
庭木の剪定師をやっていた大岡さんですが、仕事中に低血糖を起こして意識を失って脚立から転落してしまいます。
そんな大岡さんの思い残しは、寂しげな顔をした女の子でした。しかし大岡さんは独身男性。子どもも孫もいないはず。卯月の思い残し解消の闘いが始まります。実はこの女の子はとある事件に巻き込まれていたんです。
詳細はぜひ読んでほしいのですが、この物語のいいところは悪人がいないところですよねぇ。どれもふんわりと包み込むような優しさを含んだエピソードになってます。
同性のパートナー
この物語のフィナーレを飾るのが、がんで入院している風岡さんと、その同性パートナー・速水さんの物語です。
20年以上連れ添ってきたふたりは、結婚式をしたいねと話していたのですが、あれよあれよという間に時間が進んでしまい、風岡さんが入院することになってしまいました。そこでパートナーの速水さんが、風岡さんへのサプライズとして、病院での結婚式を提案するのです。
このふたりのエピソードは、卯月にとっても印象深いものとなります。なぜなら卯月自身にも、同性の愛する人がいたからです。
しかし悲しいことに、その人はもういません。それでも、卯月はずっとその人のことを想い続けているのです。これからもずっと想い続けるでしょう。
そこがこの物語のはかなくも美しいところだと思います。
リアルに描かれる病院生活
この本はnote主催の創作大賞2023「別冊文藝春秋賞」を受賞した作品です。
私も応募しました・・・という話はともかく、作者の秋谷りんこさんは実際に病院で勤務していたことのあるナース。だからこのお話、入院してる私から言わせてもらっても、とってもリアルなんです。
看護師や先生の雰囲気、血圧や血糖値などバイタルの話、点滴や経管栄養、どれもリアルで、入院経験がある方なら「そうそう!」と言いたくなるような作品です。
もちろん、入院経験がない人でも存分に楽しめる作品です。なぜならこの本の魅力はそれぞれのエピソードのやわらかなあたたかさにあるから。
入院したことがある人もない人も、ぜひ手に取ってみてください!
- 題名:ナースの卯月に視えるもの
- 著者:秋谷りんこ
- 出版:文藝春秋
- 発行:2024年5月10日
パリジェンヌが教える、幸せな人生の歩み方
突然ですが、「どんな人生を送りたい?」と聞かれたら、あなたはなんと答えますか?
その質問にこう答える人がいます。
今みたいな人生
(第1章、18ページ)
さらに、こうとまで言い切っています。
今が幸せだから「こうなったら幸せなのに」と不満に思うことはありません。
(第1章、19ページ)
どんな人生を送りたいか聞かれたら、普通「今より○○な人生」を思い浮かべますよね?
それを「今みたいな人生」って言い切れるなんて、カッコよくないですか!?
〈目次〉
クララ・ブランさんって何者?
皆さん、この方知ってますか?
youtubeのチャンネル登録者は約27万人(2023年11月時点)、↓
他にもInstagramやTikTokもやっており、SNSのフォロワーは67万人を超える(2023年9月時点)、有名なフランスのモデルさんです。
それ以外にもプロデューサーや、ジュエリーブランド「アトリエルージュ」を立ち上げるなど、現在大活躍されています。
すらっとした体に凜とした涼しげな顔立ちがステキなクララさん。
パリ生まれパリ育ちだそうですが、13歳の時に日本が好きになり、19歳で実際に日本に留学、現在は日本在住なんだそう。
そんなクララさんの初の書籍、『フランス人だけが知っている「我慢」しない生き方』。
冒頭の言葉は、この本から持ってきました。
どうしてクララさんは今、幸せの絶頂にいるのか。つらく苦しい時期を乗り越えたからこそ、クララさんはこんなにもキラキラしているのです。
「ヘルシー」を「エフォートレス」にキープ
結論から言います。クララさんが幸せな理由。
それは「ヘルシー」をできるだけ「エフォートレス」にキープしているから、です。
「ヘルシー」とは?
ヘルシーって聞いて、何を思い浮かべますか? 低カロリーなダイエット食?
いいえ、クララさんの言う「ヘルシー」は、そういうことではありません。
「こんなのいや」と思うものがないこと、それが、私の考えるヘルシーです。
(第1章、25ページ)
つまり、ヘルシーとは人生がウェルビーイングであること。心身、そして生活が自分の満足のいく状態にあることです。
「エフォートレス」とは?
エフォートレスはそのまま、エフォート(努力)がレス(ない)こと。
じゃあダラダラ過ごしていればいいのかというと、違います。自分を幸せにしない無駄な努力をしない、ということです。
「ヘルシーをエフォートレスにキープ」とは?
ずばり、自分が心地よく過ごすために、自分のための努力は惜しまず、自分を不幸せにする努力はしない、ということではないでしょうか。
実はクララさんは日本に来る前、フランスでモデルをしていました。その頃はつらかったとクララさんは振り返ります。「ヘルシー」でも「エフォートレス」でもなかったからです。
美味しいサラダの作り方
本書に面白い例えが出てきます。「美味しいサラダの作り方」です。
美味しいサラダを作るには、美味しい野菜と美味しいドレッシングがあれば十分。でも野菜が傷んでいたら、どんなに美味しいドレッシングをかけてもイマイチなサラダになってしまいます。
当時のクララさんはまさに「傷んだ野菜」。アンヘルシーでした。
モデルを始めたものの、なかなか仕事がもらえない・・・。クララさんはその原因は「自分が太っているからだ」と思い込みました。
クララさんは無理なダイエットをスタートさせてしまいます。それも絶食をするという、過酷なもの。さらにそれに追い打ちをかけるように、クララさんはモラハラ彼氏と付き合い始めてしまいます。
日本への留学
しかし転機が訪れます。19歳の時、ついに念願だった日本留学を果たすことになったのです。
強制的にモラハラ彼氏と離れ、モデル事業と離れ、大好きな日本で冒険だらけの毎日・・・。クララさんはここで自分がアンヘルシーだったこと、自分を大切にできていなかったことに気付くのです。
クララさんは無理なダイエットは辞め、彼氏と別れました。人に良く見られるためではなく、自分が心地よいと感じるために努力をするようになりました。
あなたの恋人はあなた
人生、うまくいかないこともある。時に仲違いをして、家族や友人、恋人と悲しい別れをするかもしれない。クララさんも母親との絶縁、恋人との別れを経験しています。
しかし自分の心持ち次第で、何があっても寄り添ってくれる人がいます。あなた自身です。
私のことを誰よりも深く愛している、生まれてから死ぬまでずっとそばにいてくれる私という恋人がいる
(第4章、125ページ)
だから「ヘルシーをエフォートレスに」なのです。唯一無二の存在であるあなた自身を、人によく見られるために痛めつけるようなことはするべきではないのです。
大切なのは自分を大切にすること、自分のために生きること、自然体でいることです。
この本に出会って
少しだけ、私自身のことを話させてください。この本に出会えて、本当によかったです。この本は私の人生のバイブルになりました。
これまでの私は周りの人に嫌われないように必死でした。障害があることをマイナスに捉えて、それを隠す努力ばかり重ねてきました。私は全く自分のために生きていなかったし、幸せでもありませんでした。
しかしもう違います。この本に出会いました。これからは「ヘルシー」に生きようと、そのために「エフォートレス」であろうと決意したのです。
だから無理をして通っていた大学の授業日数を減らし、趣味だったブログを今こうして再開し、やりたかった楽器を始めることにしました。
これからの人生、何があるかなんてわからない。わからないけれど、野菜が傷まないように、自分のために「エフォートレスでヘルシー」に生きていきます。
どんな人生を送りたいですか?
最後にもう一度聞きます。あなたはどんな人生を送りたいですか?
「今みたいな人生!」ではなく「もっと○○な人生」が思い浮かんだなら、それはヘルシーではない証拠。
この本を読んで、自分という恋人のためにエフォートレスに生きてくださいね。
- 題名:フランス人だけが知っている「我慢」しない生き方 世界で一番、自分のことを大切にできる秘訣
- 著者:クララ・ブラン
- 出版:KADOKAWA
- 発行:2023年9月5日
世界のおいしそうな朝ごはん10選ーあなたはどれを食べてみたい?
世界の人って、どんな朝ごはん食べてるんだろう?
ふと気になったことってないですか? 私はあります。だからこの本を読みました↓
今回は本書で紹介されている世界66ヵ国の朝ごはんの中から、私が食べてみたいと思ったものを10食紹介します!
完全な自己満記事ですが、最後までお付き合いください!笑
〈目次〉
- 1:カルヤラン・ピーラッカ
- 2:シル二キ
- 3:レイジー・ヴァレ二キ
- 4:モンティクリスト
- 5:ターメイヤ
- 6:コシャリ
- 7:油条(ヨウティヤオ)
- 8:チャンポラード
- 9:カヤトースト
- 10:ウィートビックス
1:カルヤラン・ピーラッカ
- 国:フィンランド
- 見た目:平たいエッグタルト
- 味:酸っぱ甘いミルク粥?
記念すべき最初の一品はフィンランドから。見た目はどうにもエッグタルトなカルヤラン・ピーラッカです。
でも味はエッグタルトじゃなさそうです。生地はライ麦だから酸っぱいし、エッグの部分はミルク粥。ミルク粥ですからコクがあってほんのり甘いと思われます。
北欧ってベリー系のジャム(リンゴンベリージャムとか)が有名ですが(IKEAで大量に売ってます)、個人的にはそれと合いそうな気がしますね。
2:シル二キ
- 国:ロシア
- 見た目:ふるしゅわパンケーキ
- 味:甘さ控えめのベイクドチーズケーキ
続いてはロシアからシル二キ。本書の表紙の写真です。ロシア版パンケーキです。
これのどこがロシア版なのかというと、ロシアの白チーズ(トヴァローク)をふんだんに使っている点。というわけで、味は甘さ控えめのベイクドチーズケーキなのだとか。
気になるのはパンケーキにかかっている白いソースですが、これはスメタナというロシアのサワークリーム。それに溶かしバターとベリー系のジャムを添えるのだそうです。
それにしても朝からチーズケーキ風味のパンケーキとか、ロシア人贅沢…!!
3:レイジー・ヴァレ二キ
- 国:ウクライナ
- 見た目:ニョッキ(イタリアの小さくて丸いパスタ)
- 味:まろやかな酸味
見た目はイタリア料理の、日本でもおなじみのニョッキに近いです。しかしニョッキに似ているものの、実態は具なし水餃子。
それに先ほどのスメタナを添え、砂糖などで甘くして食べるそうなのですが、具なし水餃子にサワークリームに砂糖って…??
想像しづらいですが、砂糖がサワークリームの酸味をまろやかにしてくれそうですよね。
4:モンティクリスト
- 国:カナダ
- 見た目:メープルシロップがけのハムチーズホットサンド
- 味:しょっぱさと甘さのハーモニー
カナダの朝ごはんはとってもギルティー。
ハムとチーズを挟んだ食パンをバターたっぷりのフレンチトーストにし、その上にカナダ人大好きメープルシロップをかけまくるという豪快さ。
これは味の想像がつきますね。絶対うまいやつや…。
でも朝からこんなもの食べたら胃もたれしそうな気がしなくもない…。どちらかというとブランチに食べたいですね。
5:ターメイヤ
- 国:エジプト、イスラエルなど
- 見た目:中が緑のごま団子
- 味:ほんのりとした甘みに、ピリッとしたスパイス
エジプトやイスラエルなどの中東地域でポピュラーなのがターメイヤ。そら豆のコロッケなんですが、衣をつけないしごまをまぶすしで見た目はどうにもごま団子です。
スパイス入りのそら豆ペーストを揚げたものって言われると…。油と豆のほんのりとした甘みに、スパイスがピリリと効いているのかなと想像します。
現地の人はこれをピタパンみたいなパンに挟んで、コロッケサンドにして食べるんだそうですよ。
6:コシャリ
- 国:エジプト
- 見た目:ご飯と豆とマカロニが入った雑炊
- 味:薄味だけど、甘じょっぱくて辛い
エジプトのもうひとつの朝ごはんコシャリ。コシャリとは「混ぜる」という意味です。コ
その名の通りご飯に豆にマカロニと、とにかく色んなものをごっちゃ混ぜにした雑炊のような一品。これにスパイス入りトマトソースと、カリカリフライドオニオンをのせます。
きっと米と小麦と玉ねぎのほのかな甘みに、豊かなスパイス、調味のための塩のしょっぱさが口いっぱいに広がるんでしょうね。
朝ごはんだから胃にやさしく、ちょっと薄味なんじゃないかと予想。
7:油条(ヨウティヤオ)
- 国:中国、台湾
- 見た目:棒状のオールドファッションドーナツ
- 味:甘いドーナツ
米食のイメージが強い中国ですが、朝ごはんはオールドファッションドーナツみたいな揚げパンです。
でもドーナツと違って甘くないので、砂糖入りのあまあま豆乳に浸して食べるそうです。うまそう。
ちなみに油条がスペインに渡ってチュロスになったとかならないとか。でもチュロスも甘くなくてあまあまチョコレートに浸して食べますから、油条のパクリ説ありますね。
8:チャンポラード
- 国:フィリピン
- 見た目:あんこ、言われてみればチョコレートのお粥
- 味:チョコレート
フィリピンの朝ごはんはあんこ…じゃなくてチョコレートのお粥です。日本と違ってお粥はもち米なので、食べ応えがありそうです。
激甘かそうじゃないかは家庭によって違うらしいです。そしてトッピングは牛乳と、塩辛い魚の干物(トゥヨ)…!?
想像の遥か先を行く組み合わせですが、どうせならお粥は激甘でいただきたいですね。
フィリピンは16世紀から300年間スペインの植民地でした。そんなスペインの朝ごはんといえば、チュロスをホットチョコレートにインするあれ。
その名残もあってチョコレート粥が朝ごはんなのかな…なんて思ったり。
9:カヤトースト
- 国:シンガポール
- 見た目:クリーム入りのトーストサンド
- 味:トロピカルな激甘
シンガポールは外食文化の国。そんなシンガポールのお店の、定番モーニングがカヤトーストです。
ジャムを塗ったトーストはジャムトーストですよね?
それと同じで、カヤトーストはココナッツミルク、卵、砂糖、パンダンリーフ(ハーブの一種)で作ったカヤジャムを塗ったトーストです。
これだけ聞けば味はなんとなくイメージつきますよね。はい、おそらくトロピカルな感じの激甘です(伝わりますか)。
激甘トーストにバターを乗せて、温泉卵にデップするのがシンガポール流。飲み物はコーヒーか紅茶だそうです。
ジャムが激甘なだけで、日本の朝パン派とも通じるものがある朝ごはんですね。
10:ウィートビックス
最後はオーストラリアやニュージーランドで食されているウィートビックスです。
見た目は日本のナチュラル志向系のプロテインバーにそっくりな、全粒小麦のシリアルバーです。これを牛乳に浸して食べます。
ということは味は牛乳をかけて食べる、甘さ控えめのシリアルと同じと言えそうです。
こういうヴィーガン系のバーは食べたことがないので、今度トライしてみたいです。
というわけでどれも魅力的で、おいしそうな朝ごはんばかりでした。上記の10の朝ごはんは、いつか絶対チャレンジします!
本書では世界66ヵ国の伝統メニューが写真付きでたくさん紹介されています。見ているだけで世界旅行した気分になれてワクワクしますよ。
あなたも一度、本書を手に取ってみては?
あなたの食べたい魅力的な朝ごはんも見つかるかも…!?
- 題名:世界の朝ごはん 66ヵ国の伝統メニュー
- 石原和子執筆、ワールド・ブレックファスト・オールデイ監修
- 出版:パイ インターナショナル
- 発行:2023年3月19日
マインドフルに生きるには?|川野泰周『半分、減らす』【要約・感想】
結婚していて、働いていて、お金もある程度あって、子どももいて…。幸せなはずなのに、なぜか毎日が虚しい。
幸せなはずなのに満足いかない生活に悩んでいるのはあなただけではありません。私もこの本を読むまで、満ち足りているはずなのに何か毎日物足りないと感じていました。
何で満足できないのか。それは「心、ここにあらず」で無意識に支配されて生きているから。自分の人生が自分主導になっていないからです。
そんなあなたに僧侶であり現役精神科医である著者が、自分の人生を自分でコントロールする方法を教えてくれます。
〈目次〉
書籍情報
- 題名:半分、減らす
- 著者:川野泰周
- 出版:三笠書房
- 発行:2021年10月15日
何でもマインドフルに
本書の題名は『半分、減らす』ですが、内容は「マインドフルに生きる方法」です。マインドフルに生きる方法のひとつが、半分減らすことなんです。
じゃあマインドフルとは何なのかというと「心がここにある」状態のことです。無意識ではなく、意識がある状態のことです。
私たちは忙しい日々を送る中で気付けば「心ここにあらず」状態、マインドレスになっていることが多いです。
例えば…、
おいしいと思って食べてますか?
スマホを片手に、テレビを見ながら、片手間におかずをかき込んでいませんか? もしくは忙しさのあまり、早食い競争のごとくガツガツと料理をかき込んでいませんか?
そんなとき、あなたはおいしいと思って料理を食べていますか? ただ無心で作業のように食べていませんか?
著者は言います。マインドフルに食べてほしいと。そのために「とりあえずはじめの三口でいいので、ゆっくり、ていねいに食べて」みてほしいと。
やり方はこうです。
まずは目の前の料理を見てみます。一息置いて、目の前の料理をじっくり観察するのです。
肉汁がジューシーでおいしそうだとか、旬の野菜が使われていてきれいだなとか、炊きたてご飯の香りがいいなとか。よく見てみると、色々思うところがあるでしょう。
次にその料理を一口、口に入れて目を閉じ、何度も何度も食材を噛みしめます。味がしみ出てくるのを、舌全体で感じるのです。そしてゆっくり、飲み込みます。
こんなに味噌汁はおいしいんだ
先ほど晩ごはんで、これを実践してみました。
油揚げ入りのお味噌汁。お味噌の甘い香りがして、アツアツの湯気が立ち上っています。目を閉じて油揚げを一口、そしてゆっくりと噛みました。
油揚げの少しシュワっとした噛みごたえ。噛めば噛むほどしみ出てくる汁からは、油と大豆の甘みを感じました。
ゆっくりと飲み込んで目を開けたとき、私はちょっと感動していました。
生まれて初めて、味噌汁をこんなにもおいしいと感じたからです。お味噌汁の味にこんなにも深みがあったなんて、知りませんでした。
その後はいつも通り食べましたが、舌がちょっぴり敏感になって、いつもよりしっかり味を感じました。
それぞれの食材がもつ旨みを感じながら食べるおかずは、「食べる幸せ」を思い出させてくれました。おいしくて、自然と笑みがこぼれました。
いつもと同じ食事なのに、本当においしいんです。マインドフルに食べるとはこういうことか、と思わされました。
半分、減らす意味
ところで筆者はなぜ「半分、減らそう」と言っているのでしょうか?
答えは簡単。日々の膨大な数の情報にさらされている私たちの脳は、常にキャパオーバーしているからです。要するにあまりの情報の多さにパンクしているのです。
だからその情報量を「半分、減らして」、脳にゆとりを持たせてあげようというわけです。
とはいえじゃあスマホやパソコンを完全にやめましょうというのは無理があります。もはや生活必需品ですからね。
でも「半分、減らす」だけなら、できるんじゃないでしょうか。
食事とお風呂の時間はスマホをやめてみるとか、寝る前はスマホもパソコンも見ないとか。
それも負担に思うなら、こんな感じでも半分減らせるんですよ↓
スマホの整理
私は本書を読んでまず、いちばんよく使うスマホの整理に取りかかりました。
何をしたかというと、使わないアプリをホーム画面から削除し、アイコンだけで何のアプリかわかるので、アプリ名の表示を消しただけです。
でもこれだけでだいぶスッキリして、見やすい画面になりました。しばらく使ってみて、目と脳の疲れが確実に減ったのを感じました。
これはすごいと思った私は、それに加えて本書でオススメされている「グレースケール」をオンにしてみました。グレースケールとは、画面をすべて白黒表示にする機能です。
最初はなんだか寂しい感じがしたものの、慣れてくるとこれがかなり快適で、もう元には戻せないです。
そりゃそうですよね。たくさんのカラフルなアプリのアイコンの下に小さくアプリ名がごちゃごちゃと表示されている状態って、普通に考えれば疲れて当然です。
デスクの整理
ついでに1日の多くを過ごすデスク周りの整理にもチャレンジしました。
デスクだって散らばっていれば情報量が多くなり、スマホやパソコンを永遠と見ているのとなんら変わりません。
ですから散らばったデスクも「半分、減らす」べきなのです。
私のデスクは色々な文房具が散らばっていて、書類や本が山積みになっている状態でした。そこでまずは本書に従って、使うものと使わないものに分けていきました。
するとびっくり。半分以上、ほとんど使っていないものだったのです。
使うものだけを置いたデスクは自然とサッパリして、とても居心地のよい空間になりました。
驚いたのは、その後デスクでパソコン作業をしていた時です。作業に比にならないくらい集中できて、とにかく作業がめちゃめちゃはかどるのです。
それまでの私は不必要に散らばったものに無意識に目を取られて、注意力が低下していたのだと身にしみて感じた瞬間でした。
まとめ
忙しい日々を送る中で私たちは情報の波に飲まれ、マインドレスに生活しています。よりよく幸せに生きるにはマインドフルになるべきです。
マインドフルになるのを手助けしてくれるのが「半分、減らす」こと。全部を変えることなくすことは無理だけれど、半分なら簡単にできます。
毎日幸せなはずなのに、なんとなく虚しくて満足できない。マインドフルネスはそんな状況を改善してくれますよ。
短期間で10キロ痩せるには?~本気で痩せたいあなたに~
そんなに食べてるわけじゃないのに痩せない…。もしかして私、食べすぎなのかな? そう悩んでいませんか?
はい、あなたは食べすぎです。でも量の食べすぎじゃありません。
だから正しい知識を身につければ、食事量を減らすことなく1ヶ月で10キロ痩せるのも夢ではないのです。
〈目次〉
書籍情報
- 題名:「ごはん」は最後に食べなさい
- 著者:麻生れいみ
- 出版:マガジンハウス
- 発行:2018年11月22日
食べていないのに痩せないワケ
あなたが食べすぎじゃないのに痩せないワケ、それは糖質の摂りすぎです。
糖質とは食品をひっくり返して栄養成分のラベルを見たときの、炭水化物から食物繊維をひいた値のことです。だいたいの食品では炭水化物のほとんどが糖質から構成されます。
ご存じの通り、炭水化物、脂質、タンパク質は三大栄養素です。体を動かすためのエネルギーになります。
でも実は脂質とタンパク質に対して、炭水化物だけ違う特徴を持っています。それは炭水化物のうち多くを占める糖質は、体の構成要素としては使われないというものです。
脂質とタンパク質は体のエネルギー源として使われる上、体の構成要素になるという二重の役割があります。
でも炭水化物はエネルギー源になるだけで体を作る要素ではないので、脂質とタンパク質ほど摂取しなくてもよいのです。
むしろ脂質とタンパク質を摂取するノリで、炭水化物(糖質)を摂ると太ります。
隠れ糖質の落とし穴
え、でもそんなに甘いものは食べてないよ? そう思ったあなた、甘いです。
「糖質」はその名称から甘いものにだけ含まれると思われがちですが、違います。
主食としてあなたが毎日食べているご飯やパン、何気なくかけているドレッシングやタレ…。そのどれもに、糖質がふんだんに含まれているのです。
こういった甘くない食品に含まれる「隠れ糖質」に注意しましょう。
糖質を取りすぎると太るだけではありません。老化を早めたり、糖尿病などの生活習慣病、認知症のリスクを高めます。
これって現代日本の健康問題ではありませんか? そう、日本国民全員糖質の摂りすぎなのです。
ですから日頃から意識して主食を減らし、糖質の摂りすぎを避ける「糖質制限」をすることが必要になってきます。
主食を食べないと元気が出ない?
そうはいっても主食を食べないとフラフラする、甘いもの食べないと元気が出ない? それこそ糖質中毒の症状です。
糖質をたくさん摂ると、体内の血糖値が急激に上昇します。急激に上昇すると今度はその反応で急激に血糖値が下がり「低血糖」になってしまうのです。
主食を食べないとフラフラするとか、甘いものを食べないと元気が出ないとかいうのは糖質の摂りすぎが原因です。
糖質制限とは血糖値の急上昇を抑えるものです。だからむしろ糖質制限をすると、体の不調から解放されます。
糖質制限の実践
それではどのように糖質制限を取り入れていけばいいのでしょうか?
本書ではまず、最初の1週間は糖質を含む食品を徹底的に避ける「断糖」を実践することを推奨しています。糖質を完全に排除することで、必要以上に糖を欲しない体にするためです。
最初の1週間を乗り越えたら、その後は適度に糖質と向き合っていけばよいとしています。
主食はデザートと同じ
糖質を摂取すると血糖値が急上昇し、あなたの体に様々な害を及ぼします。だから糖質を制限するわけですが、それ以外にも血糖値の上昇を抑える方法がいくつかあります。
まずベジファースト(野菜を最初に食べる)もしくはタンパク質ファースト(肉や魚を最初に食べる)です。要するに高糖質な主食を最後に食べるのです。
野菜やタンパク質を最初に摂ると、最初に糖質を摂取したときよりも血糖値の上昇を抑えられることが科学的に証明されています。
主食はスイーツのように甘くなくとも糖質的にはスイーツと同じ、もしくはスイーツより高糖質です。
この事実はちょっとショッキングですが、主食はデザートと心得ましょう。デザートを先に食べる人はいないですよね。
ちなみに野菜に分類されるさつまいも、じゃがいもなどのいも類やかぼちゃ、たまねぎやにんじんなどの根菜類も主食レベルに高糖質なので注意しましょう。
油を足す
パンを食べるならたっぷりバターを。うどんやそばを食べるなら天ぷらを足して。パスタを食べるならチーズを山ほど。
こう聞いたら驚くでしょうか。そりゃそうです。全部油っぽいものを足してより高カロリーにしちゃってますからね。
でもカロリーを気にするダイエットは、もう時代遅れなんです。太るのは糖質の摂りすぎが原因で、高カロリーだからではありません。これは科学的に証明されています。
しかも糖質単体で食べるより脂質をプラスしたほうが、血糖値の上昇を抑えられることがわかっています。
ですからカロリーは気にせずに、高糖質な主食を食べるならなるべく脂質をプラスして食べましょう。
これ以外にも主食に野菜やタンパク質を足すことで、血糖値の上昇を抑えることができますよ。
タンパク質をたっぷり食べる
糖質制限をするなら、タンパク質は食べすぎなくらい食べましょう。
糖質制限で主食の量を減らしたらお腹が空くのではないかと心配する方がいますが、タンパク質を十分に摂っていればお腹は空かないです。
タンパク質は肉や魚、卵製品や豆製品、乳製品に多く含まれます。こういった食材を積極的に取り入れましょう。
具体的には1食につき握りこぶし1個分のタンパク質を摂るのが理想です。3食の食事で摂りきれないなら間食として取り入れましょう。
もしくは今は探せば低糖質高タンパクな商品がたくさん売られているので、それを活用するのもアリです。
まとめ
そんなにたくさん食べているわけではないのに痩せないって悔しいですよね。
でも適切に糖質制限を実践すれば、すらっとした理想の体型を手に入れられます。
最初の「断糖」はちょっとつらいかもしれませんが、その山を超えれば大丈夫。確実に以前ほど甘いスイーツを求めない体になります。
自分をもっと好きになるために少し勇気を出して、糖質をまずは1週間絶ってみませんか?