先日何か面白い本はないものかと母の本棚を捜索していたら、こんな本を見つけてしまいました…。
書籍情報
この本がオススメの人
本書はこんな方にオススメです↓
- なんか育児がうまくいかない
- 子どもの問題行動に悩んでいる
- 発達障害の子どもがいる
この本を読んでみて
筆者の主張
この本は育児に悩めるお母さんたちから寄せられた質問に対して、佐々木先生が答えていくという形式で書かれています。
大声で騒いでしまう、カッとなると手が出てしまう、赤ちゃん返りなどなど…。寄せられる悩みは多種多様。
でも大体、どの質問に対しても書かれていることは同じです。
それは、
- あなたの子どものすべてを受け入れましょう
ということです。大声で騒いでしまっても、つい手が出てしまっても、赤ちゃん返りしてしまってもいい。
大切なのはそれを叱りつけるのではなく、子どもに「あなたはそのままでいいんだよ」というメッセージを伝え続けてあげること。
そうすれば子どもは安心して、自然と親の言うことに耳を傾けるようになるというのです。
私の子ども時代
この本は育児本なんですが、読んでいて本当に色々と考えさせられました。
大変個人的な話で恐縮ですが、私、めちゃくちゃ聞き分けの悪い子だったんですよ。
まあ発達障害の部分もあったわけですが、それよりこの本を読んで気付いたのが、「発達障害の部分を叱られ続けていた」ことなんですよね。
「あなたはこのままでいい」なんて、言われたことなかった。
「このままじゃダメだ、ここをこう直しなさい」「これじゃあ将来、社会に出ていけないよ」そう言われ続けて育ちました。
そうやって育った結果、私は恥ずかしながら未だに母親依存で、自立できていません。両親の言うことも全然聞き入れないです。
もしかしたら私、ありのままの自分を認めてほしいのかもしれない…。そう思いました。
発達障害という可能性
他に本書で度々言及されているのが、問題行動の裏に発達障害が隠されているかもしれないということです。
例えば大声で騒ぐのは感覚過敏が原因のパニックなのかもしれないし、カッとなるとつい手が出てしまうのはADHD(他動)があるのかもしれない。
そういったことが懸念される場合は、早めに専門家に相談することを佐々木先生は強く勧めます。
ここで忘れてはならないのが、「障害」という言葉にこだわりすぎないこと。
「障害」があるからあれもこれもできない、と子どもに広がる無限の可能性を潰してはいけません。
また「障害」と名前はついていますが、それはその子の「個性」に過ぎません。
「障害」があるかないかではなく、その子の「個性」をそのまま受け入れてあげることが重要なのです。
まとめ
いやあ、まさか、育児本に考えさせられるとは…!(笑)
ちなみに筆者の佐々木先生は、1935年の終戦前の生まれ。長年にわたって児童精神科に関わってきたそうです。
この本の考え方がちょっと古い感は、正直否めません。
しかし、それでも十分読むに値する本だと私は思いました。