『源氏物語』に興味があるけど、難しそう…。
そう思って読むのを諦めていませんか?
せっかく興味を持ったのに、それじゃもったいない!!
この本なら、わかりやすく楽しく『源氏物語』が学べます!
読みやすいのにかなり詳しく『源氏物語』に踏み込んでいるので、とっても読み応えもある一冊です。
〈目次〉
書籍情報
おすすめポイント
①講義形式で読みやすい
津田塾大学といえば、次の新5000円札の顔になる津田梅子が設立した名門大学。
本書はそんな津田塾大学で実際に行った講義をそのまま収録しています。
加えて1章が終わるごとに実際の受講生のコメントが紹介されているので、これを読めば津田塾大学の授業を受けたも同然!
コメントも興味深いものばかりで新たな発見が得られるし、講義をそのまま収録しているとだけあってサクサク読めますよ。
②女性目線の面白い解説
津田塾大学は女子大ということもあって、本書は女性目線から『源氏物語』を読み解きます。
そもそも『源氏物語』は宮中に仕える女房・紫式部が、同じく後宮に集う女性たちに向けて書いた作品。
そんな作品だからこそ、女性目線で読み解くと新たな発見があるんです。
例えば当時は見合い婚だったことは、みなさんなら知っていますよね。親同士が結婚を決めて、顔も知らない相手と結婚するわけです。
すると必然的に、相手の男性が別に好きじゃないという状況が発生します。
好きでもない男性と夜を共にしたいか? そりゃ、したくないですよね。
実はそこで活躍するのが、女主人に仕える女房たちなんです。
なんと彼女たちは気が乗らない女主人の代わりに、女主人の夫の夜の相手をしていました。
女主人のところに通ってくる光源氏と、あわよくば…なんて、仕える女房たちもワクワクしたに違いありません。
どうですか? 女性目線で物語を読むと、新たな世界が見えて面白くないですか?
今にも通ずるものがある
この本を通じて『源氏物語』を深読みしていくと、今も昔も恋する女性の心は変わらないんだな、なんて思ったりします。
そりゃそうです。文化は大きく違っても、同じ人間なんですから。
『源氏物語』には悪い女などいません。
みんながみんな恋するひとりの乙女であり、豊かでデリケートな心を持っています。
『源氏物語』で描かれる繊細な心理描写は、そんな女性たちへの感情移入を可能にします。
読んでいて六条御息所と一緒に桐壺更衣を憎んだり、藤壺と一緒に光源氏との秘密の関係にハラハラしたり、紫の上と一緒に光源氏を慕ったり。
そんなことができるのも、『源氏物語』の大きな魅力です。
ユーモアたっぷり
もうひとつの『源氏物語』の魅力は、意外にもそのユーモア性です。
恋愛下手な女性や、ちょっと笑ってしまうルックスの女性、光源氏が女性に遊ばれる話や、恋のライバルとのおかしな対戦。
現代の私たちでもクスッと笑ってしまうような喜劇も、ふんだんに含まれているのが『源氏物語』なんです。
ここで語ると長くなってしまうので省略しますが、本当に『源氏物語』はとっても面白いです!
作者の紫式部の才能をひしひしと感じます…。
まとめ
日本の永遠のベストセラー、『源氏物語』。
気になってはいるけれど、難しそうだからと読むのをためらってしまう人も多いのでは。
本書はそんなあなたにおすすめの一冊です。
新しい切り口から講義形式で学ぶ『源氏物語』に、ページをめくる手がとまらないこと間違いなしです!